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ブラックウェル館の室内装飾は、建物の設計者ベイリー・スコットが自ら考案しコーディネートしたものです。それぞれに個性的なデザインが見事に調和し響き合う幻想的な空間が待ち受けています。
産業革命が押し進められていた建設当時、世の中には機械で大量生産された製品が多く出回っていました。質の悪さを隠すために必要以上に飾り立てられたものも多くありました。これに対してスコットは、優れた職人のわざと素材の良さを生かしたデザインで、住人の使い良さを考えた生活空間を実現させようとしました。
実用性と美が共存するこだわりのデザインは壁や天井、ステンドグラスや暖炉、ドアのノブや窓の掛け金などの細かなところにまで見られます。繊細な中にも手作りのあたたかい力強さが感じられる装飾はひとつひとつが見どころです。
野バラやチューリップ、木の葉や木の実、その合間に見え隠れする小鳥たち。自然の世界をモチーフにしたアールヌボー調の模様が流れるようにあらわれ、先へ先へと目を導いていきます。壁や天井を覆う「ナナカマド」の木のデザインは館の主ホルト卿の家紋に由来し、ヨーロッパでは生命の象徴として、また魔よけの力があるとして知られています。
インテリアの中でも特に目を引くのが、ウィリアム・モリスのデザインが刺繍された100年以上前のベッドカバーです。また、コッツウォルズで活躍したデザイナー職人アーネスト・ギムソンやバーンズリー兄弟の手による家具が部屋を飾ります。その他にも、
ヴォイジー、ウィリアム・ド・モーガン、エリック・ギルなど、アーツ・アンド・クラフツ運動の重要人物の作品がスコットの建築と出会いひとつの芸術作品となっています。 |