ブラックウェル館
アーツ&クラフツ・ハウス
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ブラックウェル館の見どころ アーツ&クラフツ建築

ブラックウェル館の特徴は独特の建築デザイン。
大富豪の別邸として1900年に完成されたこの館は、19世紀後半から広まった英国アーツ・アンド・クラフツ運動の建築を代表する傑作といわれます。
清楚な白い姿が周りの緑に美しく映える外観。背の高いどっしりとした煙突と緑がかったスレート岩の切り妻屋根には、湖水地方の古い民家からの影響がうかがえます。
しかし、この一見飾り気のない外観の奥には、絶好のロケーションを巧みに利用した新進建築家ベイリー・スコットの大胆な空間設計が隠されています。

いったん館内に足を踏み入れると、そこは異なる時代の記憶が交錯する不思議な世界。屋敷の核となる大広間は、重厚な中世の趣を保ちながら、形式張らない近代的な多目的空間となっています。ひとつの部屋から別の部屋が生まれ広がっていく、そんな遊び心と冒険心があふれています。男性や客人に混じって女性や子供たちも同じ空間でリラックスできる造りは、古いしきたりを重んじるビクトリア朝の時代にあって、時代を先取りした画期的な構想でした。
その他にも興味深いのは、引き戸や左右非対称の造りなど、日本の建築からの影響も見られることです。

南向きの窓から自然の光と景観を存分に取り込み、戸外への広がりを強調した館内。湖の広がる西側にそれほど窓がないのは以外に感じるかもしれません。しかし、小さな窓から断片的に見える湖がかえって好奇心をかき立てます。そして西に向かって続く長く暗い通路を抜けると、光のあふれる空間に。そこには息をのむような湖のパノラマが目の前に広がります。この眺めが見るたびに感動を呼び起こすのは、湖の全景を特別な一箇所だけに限ってしまうというベイリー・スコットの巧妙な建築のなせる技なのです。